日本ではカイロプラクティックと整体は混同されがちです。厳密な違いはないという考えもありますが、
実際には、その理論や科学的根拠などに違いがあります。
カイロプラクティックはアメリカ生まれの学問であり、徒手療法です。
カイロプラクティックには薬や外科的手術に頼らずに、背骨の歪みを手技によって調整し、
筋肉や関節、神経の働きを回復するという特徴があります。特に神経の機能を妨げる背骨の歪みを
「サブラクセーション」と呼び、これはカイロプラクティックの基本ともいえる概念となっています。
整体には、これが整体であるというような厳密な定義はありません。また整体という言葉も比較的新しい
言葉で、昭和に入ってから生まれたと言われています。
整体は、
①日本古来から伝わる手技療法
②中国の伝統的な手技療法
③カイロプラクティックなど欧米の手技療法
これらをもとにしています。そして、それぞれの治療家が独自に創意工夫を重ねて作りあげた技術を総称
して、整体と呼ぶようになりました。
整体は一般に骨格の歪みやズレを調整することを目的としていますが、施術家により筋肉の調整を主に行うところと、骨格矯正など関節の調整を主に行うところとあるようです。
整体は上述したように、カイロプラクティックの技術や考えの一部を取り入れている場合もあるため、
カイロプラクティックと非常に似ている場合があります。しかしそれも似ているというだけで、
同じということではありません。
違い①:カイロプラクティックは多くの研究がされており、その効果が科学的に認められています。
違い②:医療と同じように大学にて専門教育が受けられ、それにより技術水準が保たれています。
違い③:海外では国家資格があり、国に認められているところもあります。
違い④:カイロプラクティックはWHOからも効果を認められている数少ない代替医療です。
違い⑤:単に歪みを調整するのではなく、神経の流れを回復することに重点を置きます。
これらの違いは、カイロプラクティックの方が整体より優れているということを意味しているのでは
ありません。また日本ではカイロプラクティック自体に法律がないため、すべてのカイロプラクターの
水準が高いというわけでもありません。整体を取り入れている先生でも、本当に腕の良い方もいらっしゃるでしょう。ただ正規の教育を受けていないにも関わらずカイロプラクティックとして称して施術を行うことは、安全性に問題が起こる可能性や、また受ける人にも混乱を与えるなど、利用者の不利益につながる可能性があるでしょう。